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2016.08.17更新

現在、事務所の西村弁護士、三嶋弁護士、沢井弁護士で福岡運輸事件弁護団を結成しています。横浜地方裁判所川崎支部で原告の懲戒解雇が有効であるとの不当判決が出たため、東京高等裁判所に控訴中の事件です。弁護団よりも、原告の悲痛な叫びを掲載する方が良いと判断したので、以下原告の声を掲載します。

 2009年2月20日、私は、福岡運輸株式会社を懲戒解雇されました。
 2011年3月29日、横浜地方裁判所川崎支部は、会社が私に対して行った懲戒解雇を有効とする判断を示しました。
 判決は、会社のアルコール検査体制の不備があったこと、これまで入社以来10数年間にわたって、私が会社から何らの処分を科されていないこと、私が会社のアルコール検査を受けたのは、前日の飲酒から16時間以上も経過してからであるにもかかわらず、0.354㎎という異常な数値が検知されたこと、出社時に自宅を出る時に、前日のお酒が残っているのかを確認するために、自分専用の簡易式アルコール検査器で0㎎を確認して出勤したこと、点呼係や係長にも息のにおいを嗅いでもらい「アルコールのにおいはしない。お酒が残っているようにも見えない」と言われたこと等の事情を一切考慮しませんでした。
 判決は、アルコール検査の結果、検出された0.354㎎という数値を大前提とし、私の情状を一切考慮せずに数値のみを取り上げて解雇するといった極めて不当なものでした。
 つまり、判決は、私たちの主張のほとんどを無視したものであり、極めて不当な判断と言わざるを得ないものでした。働く者の基本的な権利を踏みにじる判決と言わざるを得ません。
 全日本建設交運一般労働組合神奈川県南支部の福岡運輸分会は、これまでも経営不振の際には会社の存続を考えて賃下げ提案を受諾するなど、労使関係の正常化を含めて労働組合として努力してきた経緯があります。
 また、会社との基本協定では、社員の身分、賃金、労働条件に関する事項を団体交渉事項としています。
 今回の不当解雇は、この基本協定をも踏みにじるものであり、会社がおかした二重の違法行為を容認する判決を認めることは到底できません。全国・職場内外の労働組合・労働者及び市民の皆様の力強いご支援、弁護団の献身的な援助にもかかわらず、このような不当判決が出されたことに対し、大きな怒りを感じています。
 私は、この不当判決を跳ね返して勝利するために、いっそうたたかいを強めていく決意のもとに、東京高等裁判所に控訴をしました。
 今後もみなさま方のご支援、ご協力をお願いいたします。

投稿者: 川崎合同法律事務所

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