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2020.08.29更新

 2020年8月28日、首都圏建設アスベスト訴訟(神奈川訴訟2陣)において、東京高等裁判所で、国と建材メーカーの責任、更に一人親方等の救済を認める全員勝利判決を勝ち取りました。

 

 首都圏建設アスベスト訴訟は、建築現場における作業を通じて石綿粉じんに曝露し、中皮腫や肺ガンなどの石綿関連疾患を発症した被災者及びその遺族が、国と建材メーカーを相手に訴えた訴訟です。当事務所からは、神奈川訴訟の弁護団団長である西村隆雄弁護士、藤田温久弁護士、小野通子弁護士、星野文紀弁護士、川岸卓哉弁護士、中瀬奈都子弁護士、山口毅大弁護士、小林展大弁護士、畑福生弁護士が弁護団に加わっています。

 

 2008年、国と建材メーカーに損害賠償を求める首都圏建設アスベスト訴訟(東京・神奈川)を提起し、これ続き、2011年には北海道、京都、大阪、福岡の全国各地で、同様の訴訟が提起されました。
原告は、大工・保温工・電工・左官・配管工・解体工・ハウスクリーニング・エレベーター工などの建設作業に従事し、肺がん・中皮腫・石綿肺などの石綿関連疾患に罹った被害者であり、被告は、国及び石綿含有建材を製造販売した40数社の企業です。
いずれの訴訟においても、国に対しては、石綿の危険性を知りながら、防じんマスクの着用義務付けや製造・使用禁止措置などの規制を怠ったこと、建材メーカーに対しては、危険な石綿建材を製造販売し続け、製造販売にあたり適切な警告表示を行わなかったことなどの責任を追及してきました。

 

 国、メーカーの責任、更に一人親方等の救済を認めた全員勝利判決は、建設アスベスト訴訟の被害補償基金制度の創設に向けて大きな武器となりました。特に、改修、解体工事についても、責任があると認め、一人親方等についても、国の責任を認めたという点で、世論、政治に訴える力は極めて大きいものです。

各メディアで報道されました。

NHK
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-ne…/20200828/1000053245.html

テレビ神奈川
https://www.tvk-kaihouku.jp/news_wall/post-6718.php

毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20200828/k00/00m/040/247000c

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63186180Y0A820C2CR8000/

カナロコ(神奈川新聞)
https://www.kanaloco.jp/article/entry-456248.html

東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/51735?rct=national

時事ドットコムニュース
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082801102&g=soc

弁護士ドットコムニュース
https://www.bengo4.com/c_5/n_11658/

8月29日付朝日新聞

8月29日付読売新聞

8月29日付しんぶん赤旗

 

 国は、判決で断罪された加害責任はもちろんのこと、解決を引きのばしてきた責任について猛省し、今回の判決を機に、全面解決を図る立場に立ち、被災者,遺族に対する謝罪と建設作業従事者に対する被害補償基金制度創設、そして、今後の被害防止対策についての協議を内容とする基本合意締結を決断すべきです。一方、建材メーカーらは、本判決を真正面から受け止め、早期全面解決の立場に立ち、直ちに、国における基金制度創設に同意し、さらにはこれを国に積極的に働きかけるべきです。

 

 弁護団に参加している当事務所の弁護士は、被災者が無念のうちに命を奪われているというあまりにも重い現実に思いを致し、今回勝ち取った判決を踏まえて、一日も早い全面解決を実現すべく、全力で奮闘する決意です。

 引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。勝利判決の旗出しする弁護士ら(当事務所の弁護士は、小野通子弁護士(右から2番目)、山口毅大弁護士(1番左)、畑福生弁護士(1番右)

投稿者: 川崎合同法律事務所

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